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固定内折衝の考え方

好きな本があります。アダム・カヘン著”敵とのコラボレーション”という本です。

その本では、複数の人間からなるコミュニティでの”問題”には4つの対処法があると提示しています。離脱、適応、強制、コラボレーション(対話)の4種類です。

これはまさしくLv3マクロが要求されるFF14の固定活動にも当てはまるものだと考えています。何かしらの悶着が発生した時には、

・離脱 : 固定を抜ける
・適応 : 固定で決まった解決法に合わせる
・強制 : 自身が提案する解決法を周囲に強要させる
・コラボレーション : 対話で解決法の着地点を見出す

といった選択肢を我々は取ることができます。
一般的に最も尊ばれる方法はコラボレーションでしょう。対話で解決するのであればそれに越したことはないだろう、と。
しかしアダム・カヘンはまず対話ありきではなく、”状況次第だ”としています。

多くの人はコラボレーションを最善かつ正しいデフォルトの選択だと考える。私たちはみんな互いにつながり、依存し合っているのだから協力すべきだと考えるのだ。これは私がモン・フルーで学んだことだが、今ではそれも時と場合によると考えている。私たちは常に誰とでも協力できるわけではないし、誰とも協力できないわけでもない。だから、コラボレーションは必ずしも正しくはなく、必ずしも間違いでもない。実際上の問題として、私たちは状況ごとに協働するかしないかを決めなければならない。

アダム・カヘン; 小田理一郎. 敵とのコラボレーション――賛同できない人、好きではない人、信頼できない人と協働する方法 (p.50). 英治出版株式会社.

この考え方には重要な示唆を含んでいます。各人に置いてどの選択肢を選ぶかは本質的に自由であるわけです。”対話をしない奴はクソ”と言いたくなるかもしれませんが、それでもなおコラボレーション以外の選択肢を取る自由は個人にありますし、理由にもよるでしょうがその選択は尊重されるべきです。(という提案そのものに同意するかはまた別の問題です。私は同意しますが)

また、FF14の固定活動には”責任”が付随しない、というのも重要なポイントです。
契約があるわけでもないですしね。(余談ですがEVE Onlineには契約が存在します。流石というか、高度なマクロで戦うゲームはゲーム内システムも充実してますね)
なのでまぁ、固定内での攻略で最善を尽くすべきではありますが、”こいつらとはもうやってられん。限界だ”と思うのであればコラボレーション以外の選択肢を取ることも考慮に入れて許されるということを知っておきましょう。

もう1つ固定内折衝で重要なことを語っておきます。
自身の発言力/影響力に気を配りましょう。
上述した4つの選択肢ですが、強制・コラボレーションという選択肢には力が必要です。
自身の発言に対する周囲のリスペクトがなければ強制・コラボレーションという選択そのものが成り立たないわけです。ミスりまくってる人間が”お前らもっとギミック処理ちゃんとしろ”と言っても何の説得力もないように、です。

発言力は普段の素行(遅刻しないとか)、ゲーム内での強さ、コミュニケーションから滲み出る知性などで決定されます。要は普段から覇気を高めておくことです。4つの選択肢を選ぶのが自由であるのであれば、どの選択肢も選べるように普段から立ち振る舞いましょう。発言力というのはあればあるほどいいのですから。