MENU

Keycultist

Case : Keycult No.1 Rev2
Switch : Ultraglide
Spring : SPRIT 45S Slow Extreme

ということで、Keycult。

Child issueだかで2年ほど音沙汰はないわ、稀にタマが出ても恐ろしい倍率の抽選で当たる見込みもないわ、都度4,5年は辛酸を舐めたがnovelkeysとの提携でストック品が売り出されてようやく手に入れることができた。

メルカリでは20万弱とかで転売される程度にはモノがいいEndgameに準ずる一本だが、音沙汰がない間にその知名度も鳴りを潜めたのか、今でも買うことが出来る。

昨今のゲーム用キーボードとしてはRapidfire付きのMagnetic Switchが盛り上がっているが、FPSプレイヤーでもなければRapidfireを使う意味はそこまでではなく(と個人的には思う)、やはり打鍵感もいい感じにしたければ自作以外にない。ただ機構的に感触も音もいいALPSとは違い、Cherry MX系のキーボードは打鍵の軽さと打鍵感/音の良さを両立しずらいという難しい天秤を強いられる。単純にスイッチを軽くすればするほど、感触はスカスカになり音も響かなくなるからだ。

本気でゲームやるならスイッチなんぞ軽いほうがいいだろうという話なのだが、ワガママな私は時折”黒軸打ちてえ”とも思うのだ。そして実際に叩いて10秒ぐらいで”こんな重いキーでゲームができるか”とキーボードを棚に放り込むのが数ヶ月に1度のルーティーンだ。

ということで、今回はCherry MXでもゲームを遊べるに足り、かつ打鍵感を損なわない構成にしてみた。ポイントになるのは先述したスイッチとスプリング。まずスプリングだが、Slow Extremeという初動は重めで、最終的な荷重は45Sと同等というスプリングを選んだ。これによって最初に叩いた感触は黒軸ほどではないが重めで、通常のリニアよりも「叩いてる感」をより感じることができる。

あとはスイッチのUltraglide。Ultraglideは600k, 1.2M, 2Mと複数のアクチュエーションポイントを選択することができるスイッチであり、アクチュエーションポイントが浅いものにすればレスポンスを損ねず、RTSぐらい早い応答が必要になるゲームでも十分戦うことができる。

で、実際に組んで叩いている感想だが、すこぶる良い。
何がいいかってKeycultのガワがとてもいい。自作キーボードのケースというものは、基盤をケース底に固定するトレイマウントやら、天板に固定するトップマウントやら、ケースの底と天板の間に挟むサンドイッチマウントやらケースに応じて組み方が変わるわけだが、Keycultのキーボードはサンドイッチマウントに準ぜど、一般的なゴムなどで固定するものではなく、スイッチが乗った金属のプレートを金属のガワで挟むだけの組み方になっている。

これだけ聞くと感触が固くなりそうなものだが、実際に叩くと多少の硬質さは感じるが不快感はないし、指への跳ね返りもそこまでない。そしてゴムで固定するものよりも圧倒的に感触も音も良い。どういった設計の妙意なのか私には全く分からないが、文字通り一部にカルト的人気があるだけの理由はあるのだろう。

ということでしばらくはご機嫌で仕事もゲームもできそうである。
ルンルンの気分で筆を取って色々書けるかどうかは……まぁ天啓次第だろうが。