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アクション

ヒーラーのアクションは以下の目的で使用する。

・必要十分のヒール量を出す
・軽減を以って被ダメージを減少させる
・必要十分のバリアを貼る
・ヒラLBを含めた蘇生、不要なダメージを受けた味方にヒールを差し込む等の立て直しをする
・最大、或いは必要十分以上の火力を出す
・最大限、或いは必要十分のMPを確保する
・移動の補佐をする(Movement Speed上昇、Blink、救出)

これらの優先度は目的により変動する。最も分かりやすい例としては、より先を見ることが重要な練習段階では立て直しの優先度は高いが、全員が全てのギミックについて十分な経験を積み、クリア目的である上に立て直してもPTDPSがクリアに満たない場合は明示的にワイプを選択することもある。

各項目を深堀りしていく。

必要十分のヒール量を出す

正しく言えば”火力損失にならないのであれば許容される”が、一般的に特殊なリソースを得る(リリーを消費してのブラッドリリー、アダースティング)以外のオーバーヒールは無駄なものだと考えて良い。
そのためにヒールは基本的には全員生存で通せるだけの量があればよい。例外としてはわざと死ぬことが戦略に入っていることや、撃破ギリギリの死者を蘇生するよりも殴ったほうがPTDPSに貢献できると考えられる極稀な状況が挙げられる。そのような例外は本文章群では考慮に入れず、これ以降に語ることは全員生存させることを暗黙の前提とする。

本稿を満たすためにはタイムライン(以降TLと表記)の把握と、自身のスキルをTLに沿って配置しその通りに動くことが必須となる。次いで相方ヒラの妥当なスキル回しを把握すること、これはつまり全ヒーラーのTLを把握することが必要となり、そのためには各ジョブがどのようなメカニクスを持ちどのようなスキル配置をすることを望まれるのかと、どの程度のレベルのヒーラーがどのような動きをするのかへの理解が必要となる。その上で実動での相方ヒラの動きと自身の動きを擦り合わせる意思決定の領域に入る。同様な内容はヒールリソースを持つ他ロールにも当てはまる。ヴェールを持つナイト、シェイクを持つ戦士、召喚のフェニックスが分かりやすい例だろう。

ヒール量を増幅させるヒールバフに関しても上記と同様の内容を考慮する必要がある。

軽減を以って被ダメージを減少させる

軽減は基本的に”死なない”、”可能な限り火力損失とならないだけの必要最小のヒールで済む”ように使うことが望まれる。
例外は意図したLB溜め、或いは最低限の軽減を想定していて誰かの軽減が抜けることが予測できる状況で念の為に積むような冗長性を確保することが挙げられる。

こちらもヒールと同様にTLを掌握した上で自身のスキル配置を考えた後に、全ての軽減を持つ者の挙動と意思決定を考慮に入れる。今のところこれは”全員”を指しているし、これからもそれが崩れることはないだろう。

必要十分のバリアを貼る

同上。ただしバリアは全ジョブが持っているわけではない。

ヒラLBを含めた蘇生、不要なダメージを受けた味方にヒールを差し込む等の立て直しをする

より先を見るという観点で重要であるが、その優先度は練習パでは上がり、DPSチェックが厳しいコンテンツでのクリア目的では下がり、詰めやTAではさらに下がる。この事項が存在するために”発生の早さ=差し込みの早さ”がその技の1つのステータスとなる。

最大、或いは必要十分以上の火力を出す

レイドにはEnrageが存在するためにヒーラーも最大限のrDPSを出すことが要求される。例外である意図して或いは結果的に火力を抑える(GCDを止める、或いはGCDヒールを撃つ)状況としては、絶における体力調整でのリソース調整、意図的に手を止めてのMP確保、上記軽減の項目で語ったような”念の為にヒールを積む”こと、火力損失の無い移動限界を超えた距離の移動が挙げられる。レイドの大前提として”ボスを撃破する”ことを満たすPTDPSがあればよいと考えると、ボスを撃破するための要求PTDPSが低ければ低いほど、”例外”に振ることができる幅が大きくなる。早期攻略で有り触れた光景である零式低層でゴチャゴチャしながらもクリアするような状況を想像すると分かりやすいだろう。

ダメージ出力については上記を満たすかどうか都度考えながら、自身のリソースと火力の天秤を考える必要がある。

最大限、或いは必要十分のMPを確保する

執筆現在では全てのヒーラーのGCDスキルは、MPもしくはジョブ固有のリソースを消費する。
特に攻撃魔法と比較して回復魔法や蘇生の消費MPが大きいことはご存知の通りだろうが、立て直してMPが想定よりも減った状態で”さらに”立て直しの猶予を確保するために手を止めてMPを確保することは、そうしても勝てる程度にPTDPSが足りるか或いはさらに立て直して次を見ることに意義がある状況で有用である。

そして可能な限りMPを確保する手段を駆使してMPを維持するべきと一般的には考えても良いが、明確な目的の基か或いは足りると判断できるのであれば戦闘終了時にMPがゼロになるような振る舞いをすることも許容され得る。

移動の補佐をする(Movement Speed上昇、Blink、救出)

移動を補強するのは、ことヒーラーが詠唱職であるために重要である。より早くボスに接近することや、より少ない滑り撃ちで移動を行う、より長い時間をギミック判断に費やす、救出のために必要以上の移動距離が求められる場面の補強などを考慮に入れる必要がある。

これらは大多数が”自分”のみに当てはまる話だが、唯一の例外として全員に影響がある怒涛が存在する。怒涛だけは上記の内容を”全員”に適用して考えなければならない。


これらの目的を充足させるために、3種類のアクションを使い分ける必要がある。

・魔法(GCD)
執筆現在、MPもしくはジョブ固有のリソースを必ず消費する。
またチャネリングの技は存在しない。
2.5秒を基礎値とし、SSによって変動するリキャストタイムを持つ。
キャストタイムがInstantではない場合、一般的には硬直はそのキャストタイムと同じとなる。
キャストタイムがInstantである場合、一般的には硬直は0.67秒である。

・アビリティ(oGCD)
固有のリキャストタイムを持つ。
執筆現在、全アビリティのキャストタイムはInstantである。
一般的には硬直は0.67秒である。

・上記2つに分類されないもの
スプリント、LB、薬、飯等が該当する。

上記の記載は全て個人の環境に依存するので、Levellerであれば必ず自分の環境でどうなるかを調べなくてはならない。そしてジョブによってはTriple Weaveが可能である旨は何度も説明している通りだ。また発生についての記述を省略しているが、同様に自身の環境でどうなるかを調査すること。さもなくばトキシコンの正しい使い方を理解できない羽目になる。


全てのアクションは上記3種類のどれかに分類される。
その上で、技を特徴付ける以下の事項が関わってくる。

・Potency
攻撃にしろ回復にしろ、技の威力を示す。

・射程/範囲
文字通り技の射程と範囲を示す。

・獲得/消費リソース
技を使うことで得られるリソースと、消費するリソースを示す。

・リキャスト
その技が再使用可能になる時間を示す。

・発生
技がいつ発生するかを示す。概ねジョブガイドのキャストタイムに準拠するが、技毎に大きく発生が異なる場合もあり(例:トキシコン)、技それぞれの発生時間が存在する。

・バフ/デバフ
HoTはバフであり、DoTはデバフである。軽減やシナジー、ヒール効果量上昇はバフ、運命の輪やホロスコープ、マクロコスモスで付与されるものもバフである。
これらには全てSnapshotが乗る。執筆時点で例外はない。

・強制移動の有無
移動させられる技を指す。ヒーラーにおいては賢者のイカロスや、白のエーテリアルシフトのみが該当するが、これらは”移動したい時に明示的に使う”類の技であるため、タンクやDPSのような”火力出すのに合わせて無理やり移動させられる”ということにはならない。

・ペットを呼んだり、命令するもの
学者の妖精のみならず、アーサリースターもペットである。ベルもペットである。
これらには全てSnapshotが乗らない。


全てのアクションの動きはこれらがベースになっている。以降のジョブ解説では説明を簡潔にするため、各技についてこれらがどう働くかを解説することはしない。高みを目指す者であれば自分で検証を行い、自分だけのデータベースを作ること。