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お得って何だ

7.3極の以下の命題について。

雑魚フェーズ遷移の前、ボスがアンタゲになる直前で詠唱有攻撃(ドシス)が入らない場合にディスクラシアを撃つよりも、Eプロからアダースティング確保して雑魚2体以上にトキシコン撃ったほうがお得か。

大体原文の通りに。賢者であれば違うIGCD攻撃があったりするが、一旦そういうのは無視で。
また本稿ではボスアンタゲと雑魚出現(後述するP2-P3)を同時とする。動画見る限りではほぼ同じなので。

例のアレ的にはボスアンタゲよりもかなり前に雑魚が出現している扱いにはなっているが。これはパッと見の体感とはかなり異なる。まぁ例のアレはこうなることもある。

まず本コンテンツの骨組みを考えよう。

P1 : 対ボス。一定時間経過後にP2へ移行。
P2 : ボスアンタゲと同時に対雑魚。時間経過で溜まるコンテンツゲージがMaxになるまでに殲滅でP3へ移行。
P3 : 対ボス。履行が終わるとP4へ移行。
P4 : 個人 vs 雑魚。死の宣告までに雑魚倒してエレベーターでP5へ移行。
P5 : 対ボス。残ったタイムラインを消費してEnrage。

重要なのは2点。P2雑魚はボスタイムラインとは独立しており、P2雑魚を迅速に処理して得られるものは何も無い。これは例えば、
・雑魚を早く倒せば倒すほどボスのEnrageが後ろに伸びる
・雑魚を早く倒せば与ダメージバフ的な特典がある
といったものがないことを指す。あとコンテンツゲージによって履行の被ダメ量が変わるかもしれないが、ヒーラーのGCDを追加で消費しない限りは無視できる。本稿でも無視する。

ここで冒頭の命題についてだが、
・ボスへディスクラシア
・雑魚2体以上へトキシコン
このどちらの行動が良いのかはひとえにPotencyではなく、どちらがより勝利に寄与するかで判断されるべきだ。

この判断はボスと雑魚の要求PTDPSによって決定される。つまりボスのDPSチェックが厳しく雑魚がゆるゆるであれば前者により意義があり、逆であれば後者により意義がある。後者のほうが総Potencyが大きいから正しい行動だ、と思うのは思考停止である。

頼むから正しいDamage Dealerの考え方をするようにしてくれと最近よく言っているのは自戒も含まれる。
私が昔よく言っていた”最大PTDPSを出す”ことが一つの目標であると書いていたのは、正しくない。
そのような記載をしていたのは単に分かりやすいことを重視したためであり、またLH級以前の零式・絶にあった暗黙の了解である“ボスは単独ないし対多は均等化ないしそれに準ずるギミックにより簡易化されている”という前提を基にしていたからだ。

あまり根拠はないかもしれないが、零式・絶に慣れきっている者のほうが、本来あるべき対多や雑魚フェーズについての理解が薄いように思えて仕方がない。零式・絶は頭の体操になるかもしれないが、対多の正しい理念を教えてくれるわけではない。そういう開発によってガチガチにロジックを組まれたレイドよりも、むしろIDや極までぐらいの設計自由度が高いコンテンツの方がむしろ考えられることが多いことを意識するべきである。

いい例がある。上記のP4-P5は、P2-P3とは大きく異なる点がある。
P2-P3は雑魚が殲滅され次第、ボスがTargetableとなる。
P4-P5は個人の雑魚殲滅スピードによって、P5への復帰タイミングが変わる。

このような設計は魔列車以来だろうか。つまり冒頭のディスクラシアトキシコン問題については、追加で考えるべきことがある。ボスへ火力を出したい場合であっても、ディスクラシアを使わずにEプロアダースティングを確保してP4でトキシコンを使うことでP5に1GCD分早く復帰できるのであれば、P4トキシコンのほうが望ましい、と。

実際にそれだけのアドが取れるかは試してみなければ分からない(取れなさそう)が、そのような考え方は確かに昨今の零式・絶では養われないだろう。何回でも何回でも口を酸っぱくして言ってやろう。クルーザー級2層を思い出せ。我々は備えなければならないのだ、と。