個人的にゲームに相対する時に意識していることを述べていく。
価値があるのは”今”しかない
丁寧に述べるならば、”ゲームとは、今与えられた状況でどのような意思決定をすることが正しいのかを考えることを楽しむ娯楽である”という認識を持つようにしている。
これはつまり過去に拘ってはいけないし、未来など考慮する必要もないということを指す。
無論過去を内省して得られる知見もあるし、未来を見据えた目標がもたらすモチベーションもある。しかしそれは”今”に比べれば些事だ。”今”の重要さが1であれば、過去や未来の重要さは0.01程度だろう。
ゲームをやっていて驚くのは、過去に拘る者が想像以上に多いことだ。
LoLことリーグ・オブ・レジェンドは日本サーバが最もサレンダー(降参)率が高いらしい。それはつまり自身或いは味方がまずいプレイをして劣勢になったのを見て”どうせ勝てないからさっさと降参だ降参”と試合を放棄する確率が高いことを指す。このような思考に至る気持ちは同意はできないが理解はできる。私もSC2を触っていて致命的にまずいプレイをした際にはさっさと白旗を上げたくなる心地になったりもする。
その度に偉大なるRTSプレイヤーが語ったことが脳裏を過るのだ。”通りすがった人がその局面を見れば『まだ戦えるのに』と思う場面で匙を投げるべきではない”と。そしてその考えを発展させると”どのような過去を巡った後のいかなる状況でも、その場で何をできるのかを考えることが真にゲームに対して誠実な姿勢なのではないか”とも考えることができるのだ。
大往生は高難易度シューティングの代名詞とも言えるゲームだが、そこをねぐらとするトッププレイヤー達も”今を見据えること”の重要性をよく理解している。微々たる妥協も許されない超絶技巧が求められるシューティングにおいては僅かなミスが致命的な結果になるわけだが、ミスったからと言って諦めたりリトライすることを彼らは選択しない。ミスった際もどのようにリカバリーし立て直すかという戦略を練り、そのリカバリー力すらも実力の指標の1つとして磨き続けている。失敗しないことなど往々にして有り得ないことを前提においた現実的なプレイングを構築することの重要性を彼らはよく理解しているのだ。
我々もその考えを肚に据えるべきである。過去の失敗を引きずって”今”のクオリティを落とすのは、ひとえに忌避すべき甘えなのだ。
目標を設定してはならない
“レイドに行く時に勝つことを目標とするべきではないのか”とツッコミが入りそうな表題だが、”粒度次第”という無難な回答を予めしておく。
理に適っていない有害な目標の例を挙げてみよう。レーティングが存在するPvPゲームを遊んでいて”毎日必ずレートをプラスにして終わろう”という目標を立てたとする。
このような目標は明らかに有害だ。その日にレートがマイナスになっていれば、無理にプラスに傾けさせるために最善とは程遠い偏ったプレイングに傾注する可能性があるし、逆にその日にレートがプラスになっている時でさえ、”ここで負けても目標が達成できる”という理念の基にこれまた最善と離れた消極的すぎるプレイに傾く可能性は十分にある。
こういった有害な謎の目標の例は挙げだすと枚挙に暇がない。無意味な目標の設定は避けるほうが良いだろう。
他にも何か重要なことがあった気がしたが、忘れてしまった。
後は実際に各々のゲームに対して”このゲームは何をすることを望まれているのか”を分析して詰めていけという話なのだが、その話はまた気が向いたら書くことにでもしよう。戦略と戦術の分類分けから話をしなければならないだろうが……まぁ、気が向いたらで……